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「…あの子は、病を誰かにうつすのを嫌がったんじゃ。誰より、君に。」
「………。」
桜さんなら、自分の辛さや寂しさより、人を優先すると思う。
だけど、桜さんが苦しい時、心細くて仕方ない時、彼女を誰が支えてくれるんだろう。
僕は、彼女を支える存在になりたかったのに……。
「………僕は、彼女にとって頼れる存在じゃなかったのでしょうか。」
後ろ向きな言葉が、こぼれる。
甘えさせてあげれる男になりたかったのに…。
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