そして俺の日常は崩れ去る

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心の叫びは感情に溢れているが、俺の表情筋は死んでいるため何かをしゃべっても機嫌が悪いと思われる。 ほとんどの場合はな。 ただ、家族(迷惑だがマツリ含む)だけはちゃんと分かってくれるんだと最近気が付いた。 親父や祖父さんはせっせと俺に仕事やしきたり、作法やらを教えてくれる。 お袋は発想がぶっ飛んでいて衝撃的だった。 実家に帰って間もないころ、お袋はおっとりした声でこう言ったんだ。 「あら~人生に悩んでたの~?私~反抗期だと思ってたのに~」 どんなんだよ!!!! 歳が25にもなった男が反抗期はねぇよ!!! お袋の発言でマツリが笑い転げたらしいことは先日教えられた。 そんな早い段階で俺に憑いてたのか!と愕然とした。 そもそも、神様が許可ってなんだ!? 俺の意思も意見もガン無視じゃねーか。 「だって、冬獅郎はまだ神様とコンタクト取れないじゃん」 …そうなんだ。俺みたいに霊感がハンパねェ人間てのは、神様とか神のお使いとか、幽霊に限らずあらゆるモノと接触できる可能性が高いらしい。 陰陽師の家系だから、特別な祝詞?とかってのを使って祖父さんたちはお告げを聞いたりするらしいんだが、俺の場合は、直で話が出来てもおかしくないらしい。
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