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私の心臓は激しく波打って、呼吸さえ苦しくなる。
部長の真剣な気持ちが伝わるからなおさらに。
私を欲しい…と言ってくれた。
私でいいの…?
私が嬉しさと不安をダブらせていると、部長がさらに確信付ける言葉を優しく放つ。
「室井 ゆい、おまえを俺にくれないか?」
私のドキドキは限界を振れ、答えようにも言葉が出ない。
やっと言えたのは
「…どうぞ…。」
そんな間の抜けた言葉。
そんな言葉にも部長は笑ってくれて、
「…どうぞ……か。じゃ、もらったぞ。もう俺のものだからな。」
言うと同時に私の肩を引き寄せた。
私は部長の胸にしっかりと抱きしめられた。
「…俺のものだからな。」
部長はまた念押しのように呟(ツブヤ)いた。
私は部長の中でしっかりと頷いていた。
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