告白

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ネクタイなんて、父の日の前にしか見たことがなかったけれど、こんなに可愛いものもあるんだ。 私は並べられたネクタイのグラデーションを眺めながら楽しんでいた。 「これにします。」 私は選んだネクタイを部長に渡した。 一つは紺地に一筋サーモンピンクの縦のラインが入ったシンプルなもの。色のコントラストが素敵で生地に凹凸があるデザインが良かった。 もう一つはグレーの濃淡のストライプに隠し模様のように小さな黒猫が刺繍してあるもの。 値段は安くはないと思うけど、部長は値段も確認しないで店員さんに渡した。 店員さんがさっきと同様に微笑みながら会計と包装をしていた。 預けていた荷物も受取り、さらに荷物が増えていた。 私たちはここを出ると、お昼休憩をして、再び後半戦へ出陣した。 部長も私も靴を買い、私はその他にも雑貨を買ったり、私服を買ったり。 さすがに荷物は私も持っている。 「もうそろそろ、終わりにしましょうか。」 私は買い物の量を見て、さすがに部長に切り出した。 でも… 視線の先のショップで目を留めて、思い出した。 「あっ!!」
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