告白

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「じゃあ、ゆっくり選んでろ。一度荷物を置いてくる。ゆいのも貸せ。」 そう言って私から荷物を受けとる時、部長は耳元で囁(ササヤ)いた。 「俺用に刺激的なのを選んでおけ。」 ……なっ!! 部長はイタズラな笑顔なまま私から離れ、駐車場に行ってしまった。 私は顔を真っ赤に染めながらフラフラと下着ショップに入って行った。 …部長もあんなこと言うんだ…。 中に入ると思わず、セクシーな下着に目がいくけれど…あんなの絶対無理。 私は冷静さを取り戻そうと、地味な下着ゾーンに移り、サイズを探した。 絶対透けない色みとシルエットで、同じものを上下セットを三組買う。 …色気なし。 再びあのセクシーなものが気になるけれど、何回見たって無理。 でも… なんだか諦めがつかない私。 いつもはピンクやクリーム色みたいな淡い色が多い私。自然と視線もそっちに動いてしまうけど… ある一点で視線が止まった。 これ…素敵。 上下セットの紺色。レースのデザインが綺麗だった。 十分…色っぽいよね? 大人っぽ過ぎるかな…。 部長の好み… …考えて、一人で恥ずかしくなったので、とにかく買おうと決心した。
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