告白

4/37
前へ
/37ページ
次へ
「…私も…部長と同じです…私も…会社では無理でした。…わかります。会社はそういうところじゃないから…。でも、部長とハンバーガー食べて…元気になったと思ってたのに…。」 今になって涙が溢れてくる。 …どうしたんだろう…。 でも、私にはわかってた。 私は今、本当に安心していた。 部長の腕の中で心からホッとして、我慢してた涙が溢れ出しただけ。 私も部長と一緒。 …我慢の限界だったのかもしれない。 狭い玄関でしばらくそうしていたけれど、どちらともなく体を離した。 体が離れると顔が見えてしまうので急に恥ずかしくなった。 私が部長の顔を直接見れずにうつむいていると、部長が顔を覗き込むようにわざと顔を近づけてきた。 「…涙…止まったか?」 私は慌てて手で顔を隠す。 「…だ…大丈夫です。止まりました。」
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2793人が本棚に入れています
本棚に追加