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「…私も…部長と同じです…私も…会社では無理でした。…わかります。会社はそういうところじゃないから…。でも、部長とハンバーガー食べて…元気になったと思ってたのに…。」
今になって涙が溢れてくる。
…どうしたんだろう…。
でも、私にはわかってた。
私は今、本当に安心していた。
部長の腕の中で心からホッとして、我慢してた涙が溢れ出しただけ。
私も部長と一緒。
…我慢の限界だったのかもしれない。
狭い玄関でしばらくそうしていたけれど、どちらともなく体を離した。
体が離れると顔が見えてしまうので急に恥ずかしくなった。
私が部長の顔を直接見れずにうつむいていると、部長が顔を覗き込むようにわざと顔を近づけてきた。
「…涙…止まったか?」
私は慌てて手で顔を隠す。
「…だ…大丈夫です。止まりました。」
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