嵐の予感

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「…夕飯、どうしますか?家で食べますか?」 今から帰って支度をしたら、調度いい時間だから。 「…ん。…今日は外で食べようか。」 なんだか歯切れの悪い部長。 「…家でもいいですよ?今日のお礼に。夕飯作る元気くらいありますよ、大丈夫です。」 何かを考え込むように、一呼吸遅れて部長が返事をした。 「…大丈夫じゃないのは俺だ。今夜、家にあがって、ゆいに何もしない自信がない。」 …え。 私はなんて答えたらいいのか、わからなかったけど、心のどこかには …部長となら…って気持ちはある。 だから、目を伏せてこう言った。 「…私なら…来てもらっても大丈夫です。」 自分でもかなり思いきった発言だった。 思いっきりショッピングを楽しんだ後の高揚感も後押ししたのかもしれない。 「…そんなこと言われたら尚更我慢がきかなくなる。…嬉しいけど、ゆいとの初めてはゆいの部屋に押し掛けて…なんてしたくないんだ。」 …部長……。 …そんな風に思ってくれてるなんて。 「だから今日は外で食べよう。その代わり、連休明けの週末は俺のとこに来い。もちろん泊まりで。」 「…わかりました。」 …約束してしまった。 でも、 やっぱり…すごくうれしいよ。
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