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…これ…は…。
部長はタオルに添えて、バスローブまで用意してくれてあるけれど、こんなの…ハードルが高すぎる…。
私は家から持ってきた部屋着のシャツワンピにした。膝上の丈で胴回りが広目の水色のストライプ。着心地、寝心地抜群のルームウェア。
下着はやっぱり…紺色のものにした。
…部長のために買ったんだから。
髪を乾かしてリビングに戻った。
「…先にすみません。すごく素敵なお風呂ですね!一人で入るにはもったいないくらい。」
「…なら、次は一緒に入ろう。家で楽しみなのは風呂くらいだからな。時間をかけた特注だ。」
「…すごい…。」
「…それにしても、おまえは俺をいじめてるのか?どれだけ待てばいいんだ?」
部長はそう言いながらソファから立ち上がり、お風呂場に向かう。
「すぐに出るから待ってろ。」
私は一人残されて水を飲もうとキッチンへ入った。
テーブルの上はきれいに片付けられ、食器洗浄機が音をたてていた。
私、お風呂でのんびりし過ぎたみたい。
…部長、ごめんなさい。
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