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昼食の後はDVDを見る。
ゆいは意外にもスリルのあるものが好きだというので、アクションを。俺はホラーを選んだ。でも、ゆいはホラーはダメらしい…ある意味…楽しみだが。
コーヒーと紅茶を用意して、並んでソファに腰かける。
昨日という日を過ごしたら、もう遠慮する必要はない。
俺はゆいを引き寄せてゆいの腰に手を回して再生させる。
「あー!がんばって!」
ゆいは主人公に向かって声をかけている。
映画も面白いが、ゆいも面白い。
ゆいは大興奮だ。
ホラーになると、ゆいは肝心なシーンはほとんど顔を覆って見ていない。
「もう…見ても大丈夫?」
俺にしがみついてそればかりを繰り返す。
俺はしがみついてくるゆいを必要以上に抱きしめた。
それを見終わると、洗濯を入れ、ゆいは早目に夕飯の支度をすると言う。
…夕飯か…。
ゆいの帰る時間が近づいていると思うと寂しくなる。
……子供か、俺は。
夕飯の準備をするゆいに、俺は後ろから抱きついたりしてまとわりつく。
「こら、やめなさい。」
ゆいはそう言いながら…
その顔は笑っていた。
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