恋人

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私たちは昼食を済ませた後、いろいろな買い物が出来るようにと、近くのショッピングセンターに向かった。 まず日用品売り場に行く。 「必要になりそうなものは何でも買え。」 …今日は一通り持って来てるけれど、今後の為にもと部長に押しきられ、私はシャンプーやボディソープ、歯ブラシ、洗顔用品なども買いそろえた。 そして、食料品売り場に行ってからがまた大変だった。 「…塩と醤油くらいはある。」 …調味料から全て買うのね? 「…じゃ、行きますよ!」 私は気合いを入れて食材選びを開始した。 私はここに着くまでの車内で夕飯のメニューを考えていた。 部長に何が食べたいかと聞くと、「ハンバーグ」って、答えた部長がなんだか可愛くて、笑った。 私のそばでカートを押しながら、部長もときどき何かをカートに入れている。 実家以外のお泊まりが久しぶりだから、私はどこか浮かれ気味だった。 調味料だけでカゴが一杯になるくらいだった。 味噌、砂糖、酒、みりん、とにかく目につくもの、思いつくものを全部買った。 「…すごい量になっちゃいましたね。」 「そうだな。でも冷蔵庫はほとんど空だからちゃんと入る。」 二人でまた笑い合う。 なんでもないことが可笑しかった。 「…調理器具や食器は大丈夫ですよね?」 「揃(ソロ)ってるはずだ。新品同様のままでな。」 部長は山盛りのカートを嬉しそうに押していた。
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