罠 #2

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翌日。 私たちは女子のショッピングに出掛ける。 一年以上貴之と同棲のように暮らしていた私の部屋。 昨日貴之の荷物を整理しながら、この際模様替えをしたいとも思ってた。 それにゆいが付き合ってくれることになった。 部長は今日は元々社長と一緒に接待らしい。 休みの日にも大変だ。 でも、おかげでゆいを独占できる! ここのところ、楽しかったのかそうでないのかもう良く分からないけど、休日のほとんどを貴之と過ごしていた私にとって、ゆいとのデートはすっごく楽しかった。 女同士のゆるーいデート。 あっちにフラフラ。 こっちにフラフラ。 可愛いもの見てはしゃいで、美味しいもの食べて喜んで。 私はベッド周りのシーツやクッションカバーを買ったりして、ゆいは私に付き合いながらバレッタやシュシュなんかの髪飾りアイテムを買っていた。 部長と付き合うようになってから、メイクも変わってみたり、髪飾りに気を使ってみたり、今まで以上に女らしくなっていくゆいにこっちまで幸せな気分になる。 散々楽しんだ後、デザートを買って、ゆいと一緒に私の家に向かった。 私の部屋はゆいと違って少し散らかってるけど、これから模様替えだもん気にしない! 部屋の空気を入れ替えて、ゆいも一緒に掃除をしてくれる。 シーツも替えて、貴之の荷物も整理し直して、気分まで新しくなったみたい。 ゆいが紅茶を入れてくれて、ケーキを食べる時には自分がこの部屋で男と同棲してたなんてまるで無かったことのように感じられた。 「おいしーね。」 「うん。さいこー。」 ゆいのおかげで明日からまた頑張れるってちゃんと思えた気がした。
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