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「じゃあ、これなんかどう?」
しばらくして、一着の衣装を手にしてゆかりさんが側に寄る。
色は黒でパッと見、シンプルなドレス。
「ね。着てみてくれる?」
私は試着室に入り、試着にかかる。
…え。
…えっと、これってどうやって着るの?
試着室のカーテン越しに、
「ゆかりさん、これって……下着はどうすれば…。」
「あ。ブラは外してね。」
やっぱり!!
この衣装、腰から上の背中が総レースになってる。
胸の部分にパットは付いてるものの……ブラなしで着るみたいです。
私は一人恥ずかしがりながらも言われたとおりに袖を通す。
「…出来ました。」
カーテンを開けると
「キャー!!」
「キャ。」
二人分の悲鳴が飛び込んできた。
「いいじゃない!すっごく似合うわ!」
「ホント、ゆいちゃん素敵!」
この黒のドレスは膝上7、8センチくらいの丈で、ノースリーブ。背中の腰から上一面がレースになっていて背中が完全に透けている。その代わり、部長の注文通りに胸元はデコルテが見える程度にしか開いていない。
「これでこうしたら、もっと素敵よ。」
ゆかりさんが私の髪の毛を一束に握り、頭の上に持っていく。
「ホント、背中が綺麗に見えるわね。若いっていいわね。」
「ねーーーー!!」
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