誕生日の宣戦布告

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美咲とはランチを終えた後もまたフラフラとしてから、3時頃に喫茶店に入った。 美味しそうなケーキがあって、頼もうかとも思ったけど 「ケーキは今晩食べなよ。私がプレゼントしてあげるから。好きなの選んでいいよ。部長の分も。」 そう言われて、甘えることにした。 私は部長を思い出して、ちょっとおしゃれなショートケーキを2つお願いした。 帰り際、美咲が私に小さな紙袋を手渡した。 「ハッピーバースデー!!おめでとっ!!これ、プレゼント!!」 「え!?ケーキもらったのに!?」 「いいの。いいの。今日の買い物途中にいいのみつけちゃったからさ。あ、夜、寝る前に部長と開けてね。」 「ん?うん。わかった。ありがとう。」 「じゃ、素敵な誕生日を!!」 家に着くと、もう5時近く。 部長は7時前には迎えに来てくれるはず。 昨日の夜、部長を気遣って、夕飯は家で食べようとメールしたけど、結局外に食べに行くことになった。 私は軽くシャワーを浴びて、ワンピースに着替え直す。 ベージュに近い落ち着いた白のちょっとだけ丈の短めのワンピース。全体がレトロなレース模様で甘い雰囲気のもの。 髪の毛やメイクを直して準備をしていた時。 ピンポーン。 インターホンが鳴る。 部長、少し早目に帰れたんだ! 「はーい!」 はやる気持ちのまま確認もせずにドアを開けると、そこにいたのは…………。 「…ヨ、ヨウちゃん!?」
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