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その後、二人でケーキを食べた。
ろうそくを長く灯していたせいで、生クリームが少し溶けていた。
それでも、誕生日のケーキだと思うと味が格別な気がして、部長は予想通りって言ってたけれど、私は部長の分を半分もらって1個半を食べてしまった。
「ゆいはすごいな。食事も普通に食べて、甘いものもこんなに好きなのに、少しも太らない。肉付きがいところもあるけど。」
…肉付きが…いいところ?
私が考える間もなく、部長が私の唇を塞いだ。
部長の深いキスに思わず声が漏れそうになる。
それを必死にこらえていると、部長が私を呼ぶ。
「…ゆい。」
今度は部長の甘い声に私の体に熱がこもる。
…だけど。
「秀一さん。待って。」
「待てない。」
「…ンン。…でも、待って下さい。」
「そんな声を出しといて、ゆいこそ待てるのか?」
「…ま、待てます。…あ、の、美咲からもう一つプレゼントもらったんです。部長と開けてって。ね、開けてみましょ?」
「後でいい。」
「もう、今日は私の誕生日ですよ。私のわがままを聞いて下さい。」
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