守りたいもの

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土曜は部長と二人でゆっくり過ごした。 日曜の夕飯に美月に行くことにして、美咲と成瀬さんも誘った。 最近、4人で過ごすことも楽しくて。 部長の中では美咲と成瀬さんはどうやらセットになってるらしい。 美咲も成瀬さんも了承してくれて美月で待ち合わせた。 「いらっしゃい。」 いつも通りの柔らかい笑顔で迎えてくれる美月さん。 今日は美月さんとも久しぶりなので、みんなでカウンターに並んだ。 お料理はもちろん美月さんのおまかせで、今日は部長と私も電車で来たので、私を除くみんながアルコールを頼んだ。 最初は成瀬さんが例のプレゼンの件で部長に相談があったらしく、部長と話していて、その間に私は美咲とヨウちゃんのことを話した。 美月さんに聞かれないように静かに話した。 「あんたって、ホントにモテるのね。ここまできたら部長に軽く同情するわ。…まあ、ヨウちゃんとは…いつか、戻れるかもよ。ヨウちゃん次第だけど。彼が何かしら吹っ切れたら、たぶん連絡くるんじゃないかな。ま、時間かかるかもしんないけど、待ってみれば?」 「……。」 「ゆい?」 「…美咲って、何でもよくわかってるよね。今の言葉ですごく心の中がスッキリしたよ。恋愛カウンセリングとか、出来るんじゃない?」 「…他人のことはよくわかるのにね。…なんで、自分のことはわからないんだろ?」 そんな風に言う、美咲が可愛かった。 そうか…。 恋愛は自分のことになるとよくわからなくなっちゃうんだ。 だって、 私は美咲のこと、 わかる気がするもん。 美咲が少しずつ変わってきてるって、 私、気付いてるんだから。
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