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俺はこの日は早く上がろうと思っていた。
メチャクチャ気分が良かったし、美味いもんでも食って、酒も飲みたかった。
部長と室井、
そして、
藤森を誘おうと思っていた。
俺から誘うのは初めてだった。
そんなことが出来てしまうのは、プレゼンが成功した後の高揚感がなせる技に他ならなかった。
定時になって、西島部長にプレゼンの報告がてら誘おうと経理室を訪ねた。
経理室には部長しかいなかった。
「ご苦労だったな。無事に終わって何よりだ。詳しく話も聞きたいが、支払い関係が近くてな、悪いが今日は残業だ。ゆいにも残ってもらわなきゃならない。」
「…そうすか。終わってからでも、来てくれていいですけど。」
「…藤森も誘うんだろ?」
「え。あ、まあ。」
俺の返事に部長は口角をゆっくり上げて笑った。
「今日はゆいを連れ帰って、ゆいを抱きたい。俺とゆいは別の日にお前の慰労会をしてやる。」
「…な…!?」
このおっさん、よくこんなこと平気で言えるな。
言い方は違うが、森田部長と変わんねえ。
エロ部長に変わりない。
「…冗談だ。たまには二人でもいいんじゃないか?…今日なら誘いやすいだろ。」
…冗談にはとても聞こえなかったが、
…全部、お見通しってことか。
「じゃ、また、今度。」
「ああ、楽しんで来い。」
た、楽しんで!?
「…はい。」
俺は何を素直に返事をしてるんだか。
俺は悔し紛れにこう言って事務所を出た。
「…そちらも楽しんで下さいよ。」
「ああ。そうするつもりだ。」
よ、余裕かよっ!?
このエロ部長がっ!!
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