守りたいもの

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最初は怖かったはずなのに、今は怖いとは思わなかった。 だけど、 悲しかった。 ヨウちゃんが女としての私を求めた瞬間。 私たちの幼馴染としての関係が崩れた気がした。 そして、私は… 男としてのヨウちゃんを拒絶しなければならない。 もう、幼い頃の思い出さえもなくなってしまう気さえした。 涙が頬を伝って流れ落ち、シーツを濡らした。 「…ゆい。泣かないで。」 そう言って私を見つめるヨウちゃんの方が泣きそうだった。 私にはわかった。 ヨウちゃんにも覚悟があったんだと。 言葉にすれば、 私の上に跨れば、 今までのことが全て無くなってしまうことを、ヨウちゃんは知っていた。
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