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私のカラダが欲しいだけなら、もうとっくに奪ってる。
この状況で、腕の自由もそのままに、唇さえも奪わない。
ヨウちゃんが欲しいのは私の心。
…ヨウちゃんは本気だった。
幼馴染としてのヨウちゃんの存在がなくなるのは嫌だったし、
何より、
ヨウちゃんにそんな悲しい顔をして欲しくなかった。
だけど、
私に選択肢はない。
守りたいものは一つだけ。
「…ヨウちゃん。…私のカラダが変わったように、私の心も変わったの。
10年経って…今の私は、心も体も彼…秀一さんのものなの。
今も。
これから先の未来も。
秀一さんと一緒にいたいの。
幼馴染として、
ヨウちゃんを"ヨウちゃん"と思う気持ちに変わりはないけど……それじゃ…ダメなんでしょ?
ごめんね、ヨウちゃん。
私をあげられるのは…
…秀一さんだけなの。」
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