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翌日、月曜日。
連休明けの今日は、
真夏の清々しさを感じさせるような快晴の青空だった。
相変わらず、別々の出社だけど、
「すっごく気持ちのいい空ですね!」
「ああ。そうだな。」
二人で笑顔でそう言って、送ってもらった駅で別れた。
連休明けの社内。
閉ざされていた空間に、ほんの少しの懐かしさまで感じてしまう。
その空間がいつも通りの感覚になるのはお昼近くになってからだった。
そして、
お昼休みになった時、
窓の外の空模様の異変に気付く。
朝の快晴とは打って変わって、いつの間にか、厚い灰色の雲が空を覆い尽くそうとしていた。
「あれ?朝はあんなに天気が良かったのに…。」
「あ、ホントだ。朝はほとんど雲もなかったですよね?」
「あれ、ホントだな。もしかしてザーっとくるかもな。」
琴ちゃんと池口さんも朝の空との違いに同様に驚いたみたいだった。
今から思うと、
この空模様が
これから私たちに起こる出来事を
…暗示していたのかもしれない。
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