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電源を切った彼女の携帯をバッグに戻し、彼女の悲しい寝顔を見つめた後、
視線を彼女の足元にずらす。
…着替えさせよう。
決意と一緒に唾を飲み込んだ。
Tシャツ型ワンピースなので、足元から捲り上げ、腕を通し、頭から脱がすしかない。
心臓が大きく跳ね過ぎて、息が苦しくなっていた。
かろうじて保っている理性で、タオルケットを引き寄せる。
そして、それで彼女の体を覆いながら、ワンピースの裾に手を掛けた。
タオルケットの下で裾をゆっくりとめくりながら、その手が腰の辺りまで来た時、
彼女の体が動いた。
…起きたのか。
そう思ったが、寝返りを打っただけだった。
けれど、その拍子に隠していた彼女の足がタオルケットからはみ出した。
白くて、細い、彼女の足が。
それを見た瞬間、押さえつけていた理性の箍(タガ)が外れる。
裾を捲り上げていた手を止め、彼女の上になり、彼女を見下ろす。
彼女を起こして、
彼女に意思を持たせた上で
彼女を脱がせたい。
俺は彼女を起こすべく、
彼女の唇に
ゆっくりと
自分の唇を下ろした。
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