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楽しい時間はあっという間に過ぎていく。
今日のデザートは成瀬さんが買って来てくれたチーズケーキ。
部長がおみやげにくれた新しい紅茶をアイスティーにして一緒に添えた。
どちらも…絶品でした。
夜、寝る前。
部長がふざけて成瀬さんと美咲に向かって言った。
「今日は二人で寝てもいいぞ。」
「はあ?」
「はい?」
二人は派手に照れていた。
「ね、美咲、一緒に寝ない?」
「うん!!いいね!!」
私は美咲とゲスト用の広いベッドに一緒に入った。
「…両想いってすごいねぇ。」
「うん。ホントに。ホントに奇跡なんだよね。」
25を過ぎた私たちのこの会話。
両想い。
幼い頃に使ったその言葉を
本当の意味で実現するのは
…もしかしたら
思った以上に難しいのかもしれない。
まさに奇跡と言えるその恋を
私と美咲は手に入れた。
私たちは
まるで中学生の修学旅行みたいに
いつまでも話し込んで、
自分たちの話に笑って
恥ずかしがって
恋する女の
夜を明かした。
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