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木曜日。
営業部。
あれから越石とは普通に接しているつもりだが、アイツの態度は今までのものと全く変わっていた。
あのプロジェクトまであんなに必死に俺に着いて来たのに、仕事にも覇気がない。
このままじゃ、コイツはダメになる。
越石をこんな風にさせているのは、失恋とかそんなもんじゃなく、
きっと
"後悔"がそうさせているんだろう。
俺にはわかる。
今の越石は、
何ヶ月か前の
自分だから。
俺はこの日、越石を早目に上がらせ、自分も仕事を切り上げた。
「一緒に来い。」
越石を無理やりに会社から連れ出し、女が好まない、むさ苦しい店を選んで入った。
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