決意

14/32
前へ
/32ページ
次へ
「いらっしゃい。」 美月の暖簾をくぐるといつもと変わらない調子で出迎えられた。 「こんばんは。」 俺は何も言わずに店に入り、ゆいが挨拶をする。 姉貴も俺も普段通り。 ただ、ゆいが一人、 ホンの少し緊張していた。 アルコールの入ってないものを頼み、料理もそこそこに出された後、ゆいが箸を置いて切り出した。 「…美月さん。あの、今日は…秀一さんのお姉さんとして聞いて下さい。」 「…どうしたの?そんなに改まっちゃって?…そう言えば、今日の二人の格好も…。」 「…あの…。」 隣でゆいが徐々に顔を赤らめていくのがわかった。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2163人が本棚に入れています
本棚に追加