2073人が本棚に入れています
本棚に追加
「…気持ち良かったですね。」
「…何が?」
「お、お風呂ですよ!!」
…今日の部長を何とかして。
時間を掛けたバスタイムを終えて、寝る前に明日のスケジュール、あ、もうとっくに0時は過ぎてるんだけど…とにかく撮影のスケジュールを確認する。
私は朝食を食べてからここのサロンでフェイシャルエステを受けられる。それが終わったらメイク、衣装の着付けをして撮影がスタートする。
私がエステの間に部長もマッサージを受けられるようになっていた。
「明日…(今日だけど)、緊張しますね。」
「そうか?俺は楽しみだな。…ゆいのドレス姿。」
…そんなこと言われたら
…余計に緊張しちゃう。
そう思いながら別のことを口にする。
「秀一さんは余裕ですね。」
「人前でゆいとイチャつけるなんて面白い。俺は楽しみだ。」
「…そう…ですか。」
…誰か、部長を止めて。
だけど、私はそれが嬉しいの。
いつもと少し違う部長の態度が。
初めての二人の旅行にはしゃいでいるのは
私だけじゃないって
思っていいんだよね?
「おやすみなさい。」
「おやすみ。」
部長が私のおでこにキスをして、私たちは目を閉じた。
最初のコメントを投稿しよう!