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長いと思っていた道のりも、部長とのドライブならあっという間だった。
途中、運転の休憩にと寄ったサービスエリアでも意味もなくゆっくりしてしまったけれど、高速道路が空いていたこともあって、早めにホテルに到着した。
早目と言っても、もう11時。ホテルには連絡はしてあったので、静かなフロントでチェックインの手続きをした。
私たちが案内された部屋は予想以上に広くて、綺麗で、スイートではないけれど、私にとってはそう思えるほど素敵な部屋だった。
「すっごーい!!秀一さん見て!!」
ベルボーイがいなくなった途端、大きな声ではしゃいでしまう。
ベッドなんて、二人だけでは広すぎるくらい、寝ころんでコロコロ動き回ってもまだ余裕!
「すごーい!!」
「キレー!!」
「豪華ー!!」
ベッドで転がる私を部長が被さるように捕まえる。
「良かったな。ゆい、風呂に入ろう。」
「…一緒に…ですか?」
部長の笑顔は私に拒否権を与えてはいなかったけど、お風呂もきっと素敵だからゆっくり入りたい。
「…仕方ないですね…。」
私はそう返事をして、準備をするためにバスルームに向かった。
「キャー!!素敵!!」
バスルームも思った通りに素敵だった。
お風呂の準備をして戻ると部長はまだベッドに寝転んでいた。
「秀一さん、上着にシワがついちゃいますよ。」
仕事上がりのままのスーツが気になって、部長に脱ぐように言うと
「ゆいが脱がして。」
部長がベッドから体を起こして言った。
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