最高の贈り物

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私たちはソファに体を埋めた。 部長が私の上になり、巻いたままだったストールを丁寧に外した。 私を真上から覗きこむ部長の目は、ろうそくの炎でオレンジ色に揺れていた。 暗闇の中で、二人の肌がオレンジ色に浮かび上がって、二人の激しい息遣いがろうそくの炎を小さく揺らし、 聖夜の夜を揺らした。 …秀一さん。 秀一さん。 秀一さん。 …秀一さん。 部長の背中に腕を回し 何度も部長を呼んだけど 声に出ているのかは わからなかった。
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