8327人が本棚に入れています
本棚に追加
/154ページ
早く入って温まろう。
「ニャゥ~・・・」
ん!?!?
か細い、可愛らしい鳴き声が耳に届いた。
足元を見渡しても、それらしき生き物は見当たらない。
「ウゥ~、ナァ~……」
「此処にいたんだ」
お店の看板の下の影の所に、それはいた。
黒い毛並みの、金色の目をした猫。
猫を見るなんて、アーツに来て初めてだ。
「こっちにおいで」
「…………」
黒猫はジロりと私を見た、警戒心を見せた後、のそのそとこちらに近付いてくる。
私は黒猫を抱き抱えると、お店に入った。
最初のコメントを投稿しよう!