3話目

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会社のメンバーと飲み会に来ていた。 お酒を飲んで盛り上がっている。 談笑に花を咲かす。 私もいろんな人や普段話さないような人と話す。 草野くんは相変わらず大人しくしている。 そして、草野くんの隣の席に来た。 「草野くんは大勢で話するの苦手なの?」 「僕は大人数で話す時は、聞き役に徹するようにしてるんです。」 「そうなんだ」 「だけど、今日はもっと話せばよかったとおもってるんです」 「私とってこと?」 「違いますよ。他の人とです。もっと話すればよかったって思ってるんです。」 草野くんは真面目な表情でそう言った。 「もっと沢山いろんな人と話したかったです。」 草野くんは熱くそう言った。 普段はそんなことは言わないと思うけど。 刺激を受けたのかな? 今日はなんだか積極的だ。 「そうよね。いろんな部署の人とか普段話さない人と話すと勉強になるもんね。」 「違うんです。」 「何が?」 「深田さんが他の人と楽しそうにしゃべってるのを見ると、複雑な気分になっちゃうんで…」
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