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アメはただ厄介になっているのも申し訳ないと思い、しばらく農作物の手入れを手伝ったり、雨の中、買い物を手伝ったりしたのである。
やがて十分に土地が水を蓄えたころ、アメはまた旅立ったが、それでそれまで続いていた雨模様がぴたりと止んだので、農夫はやはりアメの所為なのだと、ある意味確信したのである。
しかし農夫はそれを、直接アメに尋ねたことは一度もない。
実際はどうであろうとかまわないのだ。
農夫の中では、雨の恵みを届けてくれるのはアメであって、それをありがたいと思っている。
そしてそれ以上何かを疑うことも、更にその真実を探ることも、必要ではなかったのである。
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