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「流司が好き……凄く好きなの……」
私は初めて彼に甘えることができた。
彼の胸に子猫のように頬を摺り寄せ、「好き」という言葉を吐き出して。
自分の感情を、言葉や身体で真っ直ぐにぶつけられるのは、なんて快感なんだろう。
解放感と悦び――。
こんな快感を味わえるのなら、デート代を出すくらい安いモンだと思った。
流司は私の髪を優しく撫で始める。
私は目を閉じたまま、彼の指先に意識と感覚を集中させていた……。
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