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0時を過ぎても夜中の1時を回っても、眠気はまったく感じなかった。
時間が止まってしまったみたいだった。
ベッドに横たわりながらも、充電器の上に置いた携帯ばかりが気になり眠れない。
忘れた筈の苦い社内恋愛の結末まで思い出し、涙が溢れてきた。
私は気の済むままに泣き続け、夜が明ける寸前、ようやく浅い眠りに落ちていた。
目覚まし時計が鳴っている……起きなくちゃ……。
目が覚める直前の朦朧とした意識の中、私は上半身を起こす。
目覚ましの音だと思ったのは、携帯の音だった。
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