切な過ぎる立場
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折れたのは、やはり私だった。 「そうよね……。夏期講習のバイトで忙しいのに無理よね」 「俺も言い過ぎた。……ごめん」 流司が謝るなんて珍しい。 私は早く仲直りをしたくて彼の背中に抱きつく。 「俺さ、母子家庭なんだよね。妹は高校3年で」 「え?」
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