切な過ぎる立場

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流司にあっさり断られ、それ以上は粘れなかった。 私が部屋に呼びたいと思ったのは、ホテル代を惜しんだからじゃない。 殺伐としたラブホテルよりも、自分の部屋に来てもらったら、二人の距離が縮まるような気がしたからだ。 「お金のことなんか心配しないで。帰るなんて言わないでよ」 拗ねた言い方になってしまい、自分が情けなくなる。 流司は私を見つめて少しだけ優しい声になる。 「帰らないからさ。そんな泣きそうな顔するなよ」
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