切な過ぎる立場

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――良かった、思ったよりも安くて。 回転寿司ではない寿司屋のカウンター。 いくらになるのか、内心ヒヤヒヤしていた。 「俺、寿司が食べたいな」と言った流司の希望で、今夜は寿司屋になったのだ。 私たちはラブホテルまでの道を歩く。 手をつなぐわけでもなく、ただ淡々と。 「お寿司、美味かったよ。ごちそうさま」 「いえいえ。ほんと美味しかったね」
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