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恋愛関係って、こんなにも脆いものなのか――。
いや恋愛関係ではなく。
私と流司の関係が崩れやすかっただけだ。
私たちの間には深い絆とか、未来への約束とか、お互いを思い合う強い愛情とか……。
そういった、確かなものは何もなかったのだ。
単に私が一方的に彼を好きだっただけで。
自分一人が夢中になっていただけで。
私が初めて流司に怒りをぶつけ、気まずくホテルを後にして以来……
十日を過ぎても彼からの連絡は来なかった。
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