喪失感と駆け引き-2

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これ以上、嫌われたくはない。 “鬱陶しい女”などと嫌われるくらいなら、私という人間が少しでも良い印象のまま、彼の記憶に残る方がいい。   そこまで考えてハッとなる。 思い出? 過去の思い出? 本当に私はそれで満足できるの……? しかも流司にとっては、きっと私のことなど『思い出』にすらならない。 あっさりと忘れ去るに違いない。
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