求める女と嫌悪する男-2

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私は流司と会えることに安堵する。 会えるかどうかも分からず、ストレスを溜めるよりは、 お金を払ってでも会う約束ができる方が、精神衛生上良いのかもしれない。 そして彼と会っている時は、嫌なことや都合の悪いことは忘れて。 純粋に楽しんだり、幸福感に酔ってしまえば良いのでは……? そんなふうに考える私もいた。 ◆ ◆ ◆ 約束の日曜日。 私と流司は個室風の居酒屋で飲んでいた。 隣の席との間には仕切りがあり、周りを気にせずどんな会話でもできる店だった。 最初の1時間は株の話などで盛り上がり、お互い楽しんでいたと思う。
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