お金に余裕がなくて

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株の失敗から三ヶ月が経った。 季節は真夏から晩秋へと変わっていた。 私と流司は変わらぬペースで会い続けている。 流司の態度も変わらず優しい。 私は日々の節約に加え、少しずつ貯金を崩しながら、流司と会うお金を工面していた。 そんな事情は流司に言えなかった。 だから表面上は、穏やかに問題なく私たちの関係は続いていたのだ。 しかし私の金銭面での不安が高まるにつれ、二人の関係もぎくしゃくし始める。
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