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一人になった私は今日の出来事を思い出しながら、複雑な気持ちで電車に揺られていた。
気まずい雰囲気のときもあったけれど、その後は流司の社交辞令や気遣いによって和やかに終えることができた。
だから良い一日だったことを、否定はしない。
それでもいったん浮かんだ『引き際』という言葉が、心から離れないのだ。
華やかなディズニーランドで感じてしまった切なさが、しこりのように心の奥底で固まっている。
今までずっと、自分の気持ちに正直でありたいと思ってきた。
流司を好きだから、一日でも長く彼との関係を続けたいと願ってきた。
だけど一体、何歳まで続けるの……?
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