第1話

日常

あー…なんでこんなにつまらないのだろう。
毎日の様に俺のいる施設で一番高いこの場所へ来て、同じことをして。
そして……

ピーンポーンパーンポーン……

『秋風 クロム！！早く体育館に来なさい！！始業式が始まりますよ！！』

ピーンポーンパーンポーン

……うるせぇ。
人の睡眠を邪魔するんじゃねえよ。糞が。

そう、俺、秋風 クロムの日課は

屋上での昼寝だ。

ーーーーさて。

放送で呼び出されたわけで、そんなの面倒だからサボろうとしていたところ見事に先生に見つかり体育館に連れて行かれたわけで、今は教室でLHRの途中である。
もちろん俺は顔を伏せて寝ようとしている。暇なんだから仕方ねーだろ？先生の話とか単なる長話で見てなくても耳に入ってくる。

「明日は写真撮影と、課題テストがありますからねー。しっかり課題終わってーーー」

こんな感じにペラペラと口がよく動く奴だ。と、つくづく思う。
まあ、今年の担任は20代の女の先生らしいから、まあ見ていて吐き気のするおっさんの担任よりはマシだとは思うけど。
体育の先生とかな。絶対加齢臭とか酷い。

「てことで、自己紹介……は、明日にしたほうがいいかな？いきなり言われても困るもんね。」
自己紹介と言う言葉にクラスの奴らは敏感に反応して、なにを言うー？だとか、誰からー？とか大小様々の声で騒いでやがる。
凄く耳障りで仕方が無い。
といっても、俺の席は教室の中でも右斜め後ろの窓側、つまり端っこの席になるから、初っ端から自己紹介させられる可能性もなくはない。
まあどうでもいいけど。
どうせ全員言うんだから順番とか気にしないし、自己紹介したところで、誰かが話しかけてくるわけでもない。
こんな容姿で、話しかけてきたやつなんて本の数人。しかも、なにかしら用があったりクラス関係の用事のときとかだけだった。

特に何かしたわけではないんだけどな。

ほんと

胸糞わりぃ