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「じゃぁ、ここからは私が質問するわね。どうして、アイドルになりたいと思ったの?」 優しく問いかけるような陽子の質問だったが、きららは瞬時に嫌な顔になった。 「えぇ~、それって言わなきゃいけないの?それって私の事と何か関係あるんですか?」 「言いたくないなら、言わなくていいよ。でも、少しでもきららちゃんの気持ちが分かった方がいいかな?って思っただけ。じゃぁ、質問変えるね。どんなアイドルになりたいの?」 ふてくされた顔はそのままだったが、今度は答え始めた。 「どんなアイドルって言われても、私にはまだ分からないかな。やっぱりそこはプロデューサーとかの方針とかに合わせていきたいし、変に色がついてもあれかな?って、思ったりして。」 「じゃぁ、具体的なアイドル像ってのは、ないんだ。」 「なくはないですけどね。やっぱりアイドルですから、みんなに元気を与えたいって、思うし。」 「まぁ、そうよね。そしたら、アイドルで誰か憧れてる人とかっているの?」 「憧れてる人は別にいないかな。でも、私がやってるブログとかみて、『きららちゃんって、絶対にアイドルになれると思う』って、言うファンの人もいるし、やっぱり私にはそういう世界のが、合ってるような気がして。」 少し満足げな笑みを浮かべながら、きららは右手で髪をかきあげた。 「ブログって、どんなブログやってるの?」 「うーん、お菓子とか作ったらそれを載せたり、後、見つけたお花の事を書いたり、そういう感じです。日記みたいな感じかな?」 「ちょっと私にも見せてもらえるかしら。」 「あぁ~、そこまで言うならいいですけど。ちょっとだけですよ。」 きららが「そこまで」と言うほど、陽子は無理なお願いはしていなかったはずなのだが、彼女はお願いを聞き入れてあげるお姫様のような雰囲気を醸し出しながら、バッグの中からケータイを取り出し自分のサイトが映し出された画面を二人に見せた。
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