秘密の崩壊 episode2 第2話

五

考えた途端、恐怖に陥った。

出来ない。やっぱり、出来ない。

二年間欠かすことなくつけてきたブログ。全ての事が三日坊主と言われていたきららにとって、二年も続けていたという事実は自分の人生において大きな事だった。
しかし今、見たくもない光景が目の前で起こり続けている。
悲しみの涙がきららの頬を伝う。こんなブログもう辞めたい。衝動的にそんな気持ちが沸き上がったその瞬間、一つの閃きがきららの体を通り抜けていく。
その言葉が思いついた瞬間に、何もかもがキラキラしてみえた。

―ブログを退会すればいいんだ！―

その後のきららの行動は早かった。
「本当に退会してもいいのですか？」
その言葉をきちんと確認する間もとらないまま、きららは「退会」ボタンを力任せに押していた。