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「あれ?ない!あれ???消えてる!」 仕事が終わり、更衣室に戻った恵子は、一目散にケータイを触っていた。そして、思わず大きな声が飛び出した。 着替えをしているきららに慌てて近寄った恵子は、昨日寝る瞬間まで確実にあったはずのブログが消えている事を報告し始めた。「すごく見せたかったのに、残念。」と、気落ちした態度を見せたが、きららはその言葉に最大の安堵を噛み締めた。 しかし、更衣室を抜けるとまた、不安な気持ちでいっぱいになった。 バレちゃうかもしれない! 昨日まで書いていたあのブログが私だって、会社の人には絶対に知られたくない。 そんな事がバレたら、私、、、、私、、、、、。 ブログはもう消したし、大丈夫だよ。 恵子ちゃんも私だって思ってないし。 でも、でも、、、本当はもうそういう噂が会社で回ってるのかもしれない。 このまま、あそこにもいられないかもしれない。 どうしよう、、どうしよう。。。 家に帰ろうと、車のエンジンをかけたはずなのに、川越の方へと、きららは走り出していた。
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