はじめてのおつかい(かみさまへん)

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(右、次を左に行ってそれから7本目の角を右っ!! そして階段を登って左っ!!) 照明が全てダウンして真っ暗になった空間を、蜘蛛のように低い姿勢のまま無音で駆け抜けていく… ここのセキュリティ全てが掌握されている場合、エレベータなんて使ったら即バレるので階段を飛ぶように駈け上がる (ちっ…無駄にダダっ広いな、もうちょいコスト削減で小さくしとけってんだ…) 登れど登れどたどり着かない暗闇に、内心愚痴をこぼしながら手元の端末に表示されている地図を確認する ―ピッ!! (おっ、嬢ちゃんからか) 電子音が鳴り、地図に赤いポイントが表示される…緑色の髪の嬢ちゃんがやってくれたみたいだな (制御室……ビンゴ!!) 大規模な学園全体をクラッキングしている事から絞り込んでいた候補の1つにポイントが表示された事にニヤリと笑うと、何度目かの階段を飛んで越える 「さて…オフの平穏を潰してくれたツケ…誰だか知らんが、耳を揃えてキッチリ払ってもらうぞ…!!」 階段を登りきった勢いそのままに、制御室と書かれた部屋のドアを蹴破って飛び込む
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