はじめてのおつかい(かみさまへん)

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(ちっ、浅い…) 掌底を喰らって背後の壁まで吹き飛んだオータムの姿に、内心舌打ちを漏らす 外部からの衝撃を内部へ直接伝える事で、内部から破壊する震盪剄を選んで打ったまではよかった、だが… 「がはっ…げふっ…!!」 「ちっ…!!」 情報を聞き出す為に手加減したのが仇となった… あのパワードスーツ…アラクネとか言ったか…あれの装甲に若干の威力を軽減されて、意識を刈り取るまでに至らなかったみたいだ 「て、めぇ……ブチコロスっ!!」 「ちっ、やっぱりこうなるか…!!」 一瞬醜悪な表情を浮かべ、次に憎悪の籠った殺意全開の顔に変わったオータムが、先程までとは比べ物にならない速度で襲い掛かって来る姿に、苦い顔で横に跳ぶ (くっ、神力…………いや、使っちゃまずい) 咄嗟に出そうとした力に、思わず力強く首を振る…さすがに未知の力を使えば怪しまれる かといって、さっきと同じ震盪剄を打つのも無理だ…さっきのは油断があったからこそ出来た奇襲みたいなモノだし、あの足に阻まれたら意味が無い 「全身八つ裂きにしてやる…!! 脳ミソブチ撒けろっ!!」 「やなこっ…たっ…!?」 避けきれない足に手を当てた瞬間…オータムの顔が歪み、俺の第六感が警報を鳴らす ―バチッ!! 「が…あ…っ!!」 瞬時に手を離そうとした刹那、アラクネの足から放電が起こり、俺の全身を強烈な電流が走り抜ける… (しま…っ…た…) 意識とは裏腹に肉体が活動を停止する中、俺には己の判断ミスに顔を歪める事しか出来なかった
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