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「くっ…」
「ちっ、リムーバーの一部がさっきの1発でイカれて漏電しやがったか…!!」
(身体は…かろうじて…動く…か…)
まずいな…動けなくは無いが、力が入らない…奴の次の攻撃で串刺し確定だ
何か…
何か手は無いか…?
焦るな、焦れば視野が狭くなり自分の首を締める…
【死中の活を望むか…?】
「っ…!?」
「あ~…これじゃ後でスコールに嫌味言われちまうじゃん…」
(……?
コイツには…聞こえていない…?)
不意に脳裏に響いた低い声に顔を上げるが、まったく気付いていないオータムの姿に、僅かに顔をしかめる
【安心したまえ、これは君にしか聞こえていない】
―誰だ…?
【この世界で君と共にある者…とでも言わせていただこうか】
最初の男とは異なった柔らかそうな男の声に、意味がわからずに眉を寄せる
だが次の瞬間…
―お前達がどんな奴かは知らん。だが俺と共にあるのならば、力を貸して貰いたい
【無論。
貴様は今、絶体絶命…なれど闘志は折れていない。違うか?】
―無論だ。死ぬまで諦めず、死んだら閻魔と戦ってでも意地を貫く…諦めの悪い俺の信条でな
【ふ…それこそ死中の活】
【微力ながら、我々も君に力を貸ささせていただく…今、ちょうどそういう結論に至ったのでね】
―俺は何をすればいい…?
【容易い事だ…………呼べ、我等が魂の名をっ!!】
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