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「なんじゃ、まだそんな辛気臭い書類仕事なんぞしておったのか」
ジジイが何か言っているが耳に入らない…
なぜならドアを挟んだ向こう側から尋常じゃないオーラが沸き立っているからだ
「そんなつまらぬ仕事しとらんで、たまには息抜きせねば身体が持たぬぞ
これ、ワシの若さの秘訣じゃよ♪」
「ほう……………」
(ヒィィィィィ!?)
目の前の光景に全身の身の毛が弥立ち、思わず心の中で悲鳴を挙げていた
ジジイの後ろにある鉄製のドアの後ろから、底冷えのする声と共にユラリと禍々しいオーラを纏った修羅…もとい天照が姿を現したからだ
「オイ、クソ上司…」
「ふぉっ!?
あ、あ…ああああああ天照っ!?
いつからそこに!?」
「最初っからだ」
まるでメドゥーサのように殺気で髪を波打たせた天照が、ギリギリと万力で締め上げているようにジジイの肩が骨が軋む音を立てる光景に、思わず心の中で合掌する
「第一、テメェがしょっちゅう仕事サボるから白夜に皺寄せが来るんだろうが…
だからなぁ…」
―パチン!!
―ジャコッ!!
「ふぉっ!?」
「はっ!?」
大きく天照が指を鳴らすと、壁が反転し西洋風の地蔵らしき物が現れ、中央からカパッと開かれて棘まみれの内部が姿を現す
どう見てもアイアンメイデンです、ありがとうございました
「いっぺん中身も綺麗に入れ換えて来いやぁぁぁぁ!!」
そう言ってジジイを中に放り込むと、力一杯前を閉じ、アイアンメイデン目掛けて強烈なスタンピングの嵐をお見舞いした
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