94人が本棚に入れています
本棚に追加
「よっ…っとと…のわっ、危ねっ!?」
射出に掛かったGと勢いの制御の為にスラスターを吹かして姿勢を整える
いかんな…巨大ロボットなら乗り慣れてるんだが、こういう人間サイズのパワードスーツは経験が少ないから調整が難しい
「だ、大丈夫ですかっ!?」
「おう、平気平気………って…?」
心配そうに覗き込んで来るクシャトリヤみたいな緑色のパワードスーツを身に纏った女性の顔を見て驚く
緑色の髪の毛であどけなさが残る顔立ち…さっきの書記やってた嬢ちゃんだったからだ
「およ…?お前さん…」
「あ、はいっ!!
自己紹介がまだでしたね、今回あなたの試験官を務めさせていただきます山田真耶と申します!!」
「チェンジで」
「えぇぇぇぇぇっ!?」
慈悲の欠片も無くバッサリと切り捨てると緑色の髪の女性…山田真耶は涙目になりながら驚愕の叫び声を挙げる
「なっ、なんでですかぁぁぁ!?」
「いや、君じゃ役不そ…ごほん、やりづらい」
「いま役不足って言いかけましたよね!?」
「アハハ、キノセイダヨ~」
「思いっきり言動が否定してませんよぉ…!!」
今にも泣きそうな眼でこっちを見つめる山田女史にやれやれと肩を竦める
いくら世界が違うからと言っても、こう見た目が幼い女子供に手を挙げるのは気が引ける…織斑みたいな女なら遠慮無くやれるんだが…
『おい!!いつまでじゃれているっ!!
さっさと試験を始めろ!!』
「ちょい待ち…お前さん、俺にこんな小娘に手を挙げろと…?
チェンジだチェンジ、他の奴連れて来い!!」
スピーカーから出される織斑のイラついた声に、思わずこちらも声を荒げて怒鳴り返す
最初のコメントを投稿しよう!