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ランツェ・カノーネが火を噴き、紅いビームが山田女史を直撃する
「きゃあぁぁっ…!!」
「なっ…!?」
【いかん、出力が上がらん…!!】
レーツェルの叫びに内心舌打ちをしながらも、次の瞬間山田女史から放たれた銃弾をバレルロールで躱すと再びランツェ・カノーネを撃つ…!!
しかし山田女史の姿勢は崩れない…冷静にビームを躱すと反撃とばかりに掌中の銃が火を噴く
―レーツェル…!!どうにか出来ないのか…!!
【恐らくファーストシフトが終わってないのが原因だろうが…】
―そいつはいつ完了する!!
【わからん…起動時間は充分のはずだが一向に兆候が見えん…】
「くそっ…!!」
トロンベのスラスターを器用に使って銃弾の雨を躱しながら、ランツェ・カノーネを忌々しく一瞥する
―ここはダイゼンガーに変えるか…?
【否…俺もファーストシフトが完了していない
彼女の動きには追い付けまい】
「そこっ!!」
弾丸の雨を縫って放たれた銃弾がマントを掠り、続けてやって来た銃弾がショルダーに被弾する
「ちっ…こりゃ、やっべぇな…」
トロンベの高い機動力で被弾を抑えられているものの、徐々に山田女史が俺を捉えて来ている…
(こうなったら…!!)
「そこですっ!!」
山田女史から再び放たれた銃弾に、俺は敢えて避けずにショルダーで防ぐとスラスターを吹かし、一気に懐へ潜り込むと―――
「あっ…!?」
「フッ…!!」
ランツェ・カノーネの銃口に着いていたサーベルで山田女史の胴を薙ぎ払う…!!
「これでっ――」
「まだですっ!!」
それすら読まれていたのか山田女史は銃身で防ぎ、もう片手に持ったハンドガンを俺の胴体にゼロ距離でブッ放した…!!
(しまっ―――)
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