始まりはいつも突然に

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「ふぉ…ふ…ぉ…天照は相変…わらず容…赦が…無いの…お…」 「生憎だが貴様のようなクソ上司がいるせいで鬱憤が溜まって、遠慮なんて銀河の彼方に放り捨てて来た」 アイアンメイデンから不死鳥…いや、ゴキブリの如く這い出して来たジジイに冷たい視線を送りながら吐き捨てる天照に、思わず苦笑しながらコーヒーを啜る 「んで、ジジイ……まさか暇潰しに来たってワケでも無さそうだが、何の用かね?」 「白夜タソは優し「しゃあっ!!」ふおっ!?危なっ!?」 「次にそのキモい呼び方をしてみろ、羽ペンでテメェの顔面耕すからな」 ニヤニヤとキモい呼び名を連呼するジジイに羽ペンをダーツが如くブッ刺して警告し、凝り固まった首筋をゆっくりと揉む 「オヌシもオヌシで相変わらず可愛げが無いのう…どこで道を間違えたんじゃろうのう…」 「安心しろ、テメェみたいなサボり魔の皺寄せを肩代わりしてやってるだけ正規ルートだ」 「…ワシ、どんだけクズと思われとるの…」 「バァ~カ、神界で俺よりジジイ信頼してるのなんざ一部のヲタ神ぐらいしかいねえよ…」 「……気づかなければ幸せだったモノを…ほれ、白夜」 「おう」 落ち込むジジイを尻目に天照から薬瓶を受け取ると一気に飲み干す 薬瓶の中身は神様となっても末長いお付き合いの栄養ドリンクだ 「その信頼を取り戻したきゃ、しばらくは真面目に仕事するこったな…俺も流石にそろそろ休まないとヤバいしな」 「って、そうじゃった!!」 「あん…?」 「今回はオヌシに差し入れを持って来たんじゃよ!!」 「差し入れぇ…? この前みたいに 【ドキッ、世界の幼女大集合】なんてロリコン向け雑誌とかだったら焼くぞ?」 この前ガチでそれ持って来た時は笑顔で燃やしたが 「ふふふ…今回はオヌシも望むであろう素晴らしいモノじゃ!!」 「変な性癖の本ならいらんぞ」 「違う違う…これじゃ」 そう言ってジジイが差し出したのは1枚の金色のカードだった 「副全能神、御津白夜…今回、そなたに久方ぶりの休暇を与える」 そう、いつもと違う厳かな声で告げられた
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